ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

ラプチャーディスクは背圧の有無によっても選ぶ種類が変わる

容器や配管の安全を守る最終保護の役割を果たすラプチャーディスクは、容器内の流体や容器の種類などによって選ぶ種類が異なります。
ラプチャーディスクを選ぶ1つの基準として、背圧の有無が挙げられます。
背圧の有無、そして常に圧力がかかるのかどうかによっても適したラプチャーディスクの種類が違ってきます。
背圧を受ける場合や背圧に変動がある場合など、どのようなラプチャーディスクを選ぶべきなのでしょうか?

背圧の有無の重要性

背圧とは、圧力空間における排出する排出口での圧力のことを指します。
容器内で排出される側の蒸気やガスの圧力となり、蒸気機関や内燃機関などにおいて安全を保つために必要な圧力です。
背圧の有無の重要性とラプチャーディスクとの関係性を見ていきましょう。

背圧はなぜ重要か?

流体の排出と吸込みが交互に行われることで、安全に稼働する仕組みの容器があります。
その場合、決められた量の流体がきちんと送り込まれるように動作しているのです。
そして、容器内にて正常動作できる最大値は決められています。
しかし、排気側の圧力である背圧が超えてしまった場合、流体が吸引側へと逆流を起こしてしまうのです。
すると、大爆発などの事故を起こす原因になり兼ねません。
危険であると同時に、容器や配管を稼働させるには必要な圧力であるために慎重に取り扱われる必要があります。

背圧とラプチャーディスクの関係

何らかの原因で規定の最大値を超える背圧が発生するリスクはゼロではありません。
そして、そういったことが起こった際にメカニカルな制御が必ずしも有効とは限らず、最悪の事態を引き起こす可能性もあります。
そういった場合に、ラプチャーディスクを設置することで、ノンメカニカルな保護装置として流体や容器を守ることができます。
ラプチャーディスクにはたくさんの種類があり、容器や流体に適したものを選ばなくては保護装置として正常に動作しないので注意が必要です。

背圧に耐えるために必要なバキュームサポートとは

ラプチャーディスクは容器や流体に合わせた種類が豊富であり、それぞれ形状やメリットが異なります。
適用するラプチャーディスクに、バキュームサポートを取りつけることで背圧にも対応することができます。
既にバキュームサポートが組み込まれているタイプのラプチャーディスクもあります。バキュームサポートとはどういったものなのか見ていきましょう。

バキュームサポートとは

バキュームサポートは、背圧になる場合だけではなく真空になる場合にも用いられる部品です。
ディスクの凹面にピッタリとフィットするように作られており、ディスクの上流側に重ねるようにして設置します。
そうすることで、背圧によってディスクが変形してしまうことを予防できます。
フルバキュームまで対応することができるものとなり、付属品としてラプチャーディスクに設置するタイプと、既にラプチャーディスクに組み込まれているものもあります。

バキュームサポートが必要のないタイプもある

背圧があるMRK型ラプチャーディスクは、バキュームサポートなしでもフルバキュームまで耐えることができる破裂板です。
反転型ラプチャーディスクとなっており、設定圧力でディスクが反転して破裂する仕組みとなっています。
設定破裂圧力より大きな背圧に耐えることができる設計となっているだけではなく、繰り返される圧力にも耐えられます。

まとめ

ラプチャーディスクによって安全を保護するには、適切なラプチャーディスクの種類を選ぶ必要があります。
背圧の有無だけではなく、流体の種類や温度など条件によって選ぶべきラプチャーディスクの種類は異なるので、まずはお問い合わせください。