ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

ラプチャーディスクの吹出し量計算とは

ラプチャーディスクは、設置する容器や使用流体によって適用されるラプチャーディスクが異なります。
適切に使用するために、ラプチャーディスクの開口面積を使用温度、吹出し量など必要な条件を元に計算し算出します。
そこで、吹出し量はどのように求めるのか計算式を紹介します。

ラプチャーディスクにおける吹出し量とは

ラプチャーディスクは過剰圧力が発生した場合に、瞬時に破裂することで圧力を放出して容器や設備を破損から守ります。
この仕組みから、単純な安全装置のように感じられますが、製造時には綿密な計算や破裂試験を行っています。

吹出し量とは

ラプチャーディスクにおける所要吹出し量は、一般的に安全弁の計算で使用される吹出し量と同じ値が適用されます。
ラプチャーディスクが吹き出しを継続している時の流体吹出し量を時間単位で計算式によって算出します。

吹出し量計算書の提出について

JISや圧力容器構造規格、高圧ガス保安法が適用されるようなケースは、ラプチャーディスクの吹出し量計算書の提出が可能となります。

吹出し量の計算式

吹出し量の計算式は適用規格によって計算式が定められています。
吹出し量の計算方式は以下です。

流体適用規格または基準算式文字の説明
蒸気① 破裂板式安全装置
JIS B8226-1-2011、付属書JA
② 圧力容器構造規格
Qm=5.25KCA(p+0.1)×0.9Qm:吹出し量(㎏/h)
K:吹出し係数
C:蒸気の性質による係数
A:吹出し面積(㎟)
p:仕様破裂圧力(MPa)
ただしKについては測定した場合は実測値とする
ガス③ 高圧ガス保安法W=CKp1A√M/ZTA:吹出し面積(㎠)
W:吹出し量(㎏/h)
C:断熱指数に対応する数値
K:吹出し係数の数値
p1:吹出し量決定圧力(MPa.abs)
M:分子量
Z:圧縮係数
T:吹出し量決定圧力におけるガスの温度(K)
④ 破裂板式安全装置
JIS B8226-2000、付属書JA  

⑤ 圧力容器構造規格

Qm=KC’Ap1√M/ZT×0.9Qm,K,A:①同様
C’:断熱指数に対応する値
M,Z,T:③同様
液体⑥ 破裂板式安全装置
JIS B8226-1-2011、付属書JA
Qm=5.09AfuKQm,A:①同様
fu:動粘性補正係数
K’:吹出し係数で0.62又は該当する法規もしくは規格で制定される値
△p:液体の入口側と出口側の差圧(Mpa)
σ:液体の密度(㎏/㎥)

まとめ

ラプチャーディスクの吹出し量の計算式について紹介してきましたが、当てはめる係数や数値が分からない場合には当社にお問い合わせください。
適切な口径を選定することで、必要なラプチャーディスクを選定することができます。
安全を守るための装置だからこそ、設置に向けた計算や試験、取り付けを万全に行い、施設や工場で働く人たちが安心して働くことができる環境を作っていきましょう。