ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

ラプチャーディスクとは

近代工業技術進歩の速さは誠に著しいが、とりわけ石油化学工業の発展には驚くほかはない。 化学プロセスは、加工する物質を反応、重合を行なわせる反応搭圧力容器などとそれに関連する精製・分離・抽出などを行なう搭、槽、熱交換器類及びこれらの工程間に物質を昇圧・搬送する圧縮機、ポンプ、ブロワなどの回転機械及び配管系からなっている。 これらの工程は常に高圧に保たれ、諸種の条件の変化によって、破裂の危険を有している。この危険を保護する目的に多くの場合、安全弁が使用される。

しかし安全弁では、急激な圧力上昇、粘度の高い流体、固化する性状の物質、腐食性の強い流体、有毒性の強い物質でわずかの漏れも許されない物質などには十分な保護機能を果すことが出来ない場合があり、安全弁に代わりラプチャーディスク(破裂板)が使われる。 また、最近では安全弁のみを採用する場合でも安全弁のプロセス側や出口側にラプチャーディスクを使用することが多くなっている。

利用目的

ラプチャーディスクとは、圧力容器・回転機器・配管系・ダクトなどの密閉された装置が過剰圧力、または負圧にて破損することを防止するド-ム状の金属薄板で、あらかじめ設定された破裂圧力にて破裂し、装置内の異常圧力を放出する安全装置であり、以下の条件にて使用される。

  • ばね式安全弁では、追従できないような急激な圧力上昇のおそれがあるとき
  • 運転状態により沈着物が発生したり、またはゴム状物質が固着し、超過圧力に対する他の安全装置の作動機能を害するおそれがあるとき
  • 運転中安全装置から内蔵する流体の漏れが許されないとき
  • 腐食性の強い流体に使用するとき

原理と構造

ラプチャーディスクに使用される材質は展延性に富み、薄板に加工しやすいこと、強さのバラツキが少ないこと、耐食性が高いこと、高温、高圧のもとで安定で、クリ-プ疲労に耐えること、低温で脆化しないことなどが要求される。 これらの面から合金より純金属が適し一般的に実用化されている。 合金についてはインコネル、ハステロイなどがあり実用化の進んでいるのはオ-ステナイト系ステンレス鋼やモネル、ニッケルなどがある。

ラプチャーディスクは専用ホルダ-にはさまれて取り付けられる。 ラプチャーディスクはド-ム状の金属円板で、その受圧面積と板厚により破裂圧力が決定される。容器側から昇圧が起こるとラプチャーディスクのド-ムの一次側の圧力がかかりド-ムがふくらみ、限界を超えると破裂する。この時、しっかりとラプチャーディスクをホルダ-にて押さえ込むことでラプチャーディスクの破裂圧力を維持出来る。 ちなみにその破裂公差は一般的に±5%である。 ド-ムが膨らむことで破裂するものを引張応力を利用したラプチャーディスクといい、その他に座屈応力を利用する反転型ラプチャーディスクもある。ラプチャーディスクはすべてプロセスに合致するように、その都度受注生産される。

適用法規

設置する容器に適用される法規に定めがある場合は、これを遵守することが必要である。ラプチャーディスク(破裂板)を安全弁の漏れ防止や腐食対策のために使用する場合は、次の書類を添付し申請することにより許可される。

  • ラプチャーディスク(破裂板)と専用ホルダ-の詳細図
  • ラプチャーディスク(破裂板)の吹出し量計算書
  • ラプチャーディスク(破裂板)と専用ホルダ-のミルシ-ト
  • ラプチャーディスク(破裂板)の試験成績書
  • 専用ホルダ-の強度計算書 (高圧ガス保安法の場合のみ)