ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

ラプチャーディスクやホルダーの腐食対策とは?テフロンコーティングを施す意味

配管や装置の破損を過剰圧力から守るために設置されるラプチャーディスクは、設定した圧力やと温度で金属板が破裂をすることで過剰圧力を放出して破損を防ぎます。
ラプチャーディスクは、設置する環境や取り扱い流体に適した種類や材質などのものを選んで、確実に作動するようにしなくてはなりません。
そこで、腐食性流体を取り扱う際には、できる対策があります。
ラプチャーディスクやホルダーの腐食対策について詳しく解説していきます。

腐食性流体に特別な対策が必要な理由とは?

ラプチャーディスクやホルダーには、それぞれ取り扱い流体や状況に応じたものを選ぶ必要がありますが、腐食流体に関してはディスクやホルダーの腐食を予防するための策が必要になります。

設定通りにディスクが破裂しない可能性がある

ラプチャーディスクは、設定された温度と圧力で金属板が破裂する仕組みです。
しかし、腐食性流体を取り扱う配管や設備に設置した際に、ラプチャーディスクを固定するためのホルダーが腐食することがあります。
そうすると、設定した圧力と温度でラプチャーディスクが作動しないという事態が起こる可能性があります。
過早破裂を起こしたり、破裂しなくてはいけない状況で破裂しないといった状況が起こり得るのです。

ラプチャーディスクやホルダーの腐食対策

ラプチャーディスクやホルダーは安全装置だからこそ、確実に作動させられるように耐食性を高めなくてはなりません。
腐食対策に対してどのようなことができるのか見ていきましょう。

テフロンコーティングを施す

ラプチャーディスクやホルダーの接液部テフロンコーティングを施すことが腐食流体への対策になります。
テフロンコーティングは、テフロン(フッ素樹脂)を材料としてコーティングを行うことです。
耐食性に優れており、腐食性の高い流体に侵されることがありません。
加工自体も比較的安価で、腐食に対応する材質として利用されることが多いです。
ただし、テフロンコーティングの厚みは、専用ホルダーがMAX0.04㎜、ラプチャーディスクがMAX0.05㎜となるので塩素ガスなどの流体はフロンを透過する可能性があるので注意が必要です。

耐食性材質を選定する

テフロンコーティングでは腐食を防ぐことができないような場合は、耐食性材質を選定する必要があります。
耐食性材質は、ハステロイCやタンタルなどが挙げられます。
ただし、ステンレス材の専用ホルダーにタンタル板を特殊加工でコーティングした場合には、安価ながらも耐食性に優れたホルダーとなります。

まとめ

ラプチャーディスクは安全装置の中でも最終的な安全を守るための装置になるので、確実に作動させられるよう備えなくてはなりません。
そのため、腐食性流体を取り扱うためには、テフロンコーティングを施すなど腐食対策が必要です。
どういった対策を取るべきか、まずはファイク社へご相談ください。