ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

ラプチャーディスクの再使用について

ラプチャーディスクを取り付けると、破裂していないラプチャーディスクは再度使用することができると考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、メンテナンスなどによって一度外されたラプチャーディスクは、再使用することが出来ないのです。
もし、知らずに再使用してしまうと、リークや破裂圧力の誤作動などの危険があります。
ラプチャーディスクが再使用できない理由について見ていきましょう。

1.ラプチャーディスクの仕組み

ラプチャーディスクが再使用できない理由を説明する前に、ラプチャーディスクの仕組みを知ることで、より理解しやすくなります。
まずは、ラプチャーディスクがどういった構造の安全装置なのか簡単に知っておきましょう。

①破裂することで安全を守る装置

ラプチャーディスクを設置することで、容器や配管内が何らかの異常で一定よりも圧力が上がってしまった場合にラプチャーディスクが破裂します。
そうすると容器や配管内の過剰圧力が放出されるため、圧力を一気に下げて危険な流体の流出や容器の破損を防ぎ、安全を守ることができるのです。

②ラプチャーディスクが破裂する仕組み

ラプチャーディスクは、あらかじめ温度と圧力を定めて製作し、その温度と圧力になった時にディスクが破裂するようになっています。
ラプチャーディスクは、設定された圧力と温度で破裂される部分であるディスクや、ディスクを確実に固定するためのホルダーなどから構成されています。

2.なぜラプチャーディスクは再使用できないのか?    

一度破裂してしまったラプチャーディスクを再使用できないことは当然のことですが、メンテナンスなどで一度ホルダーから外してしまったラプチャーディスクはなぜ再使用することができないのでしょうか?
ラプチャーディスクの構造と仕組みに理由があります。

①再使用できない理由

ラプチャーディスクは、一部のラプチャーディスクを除いては専用のホルダーに組み込まれ、配管フランジのボルトに挟んで締め付けて設置します。
この締め付ける荷重によってラプチャーディスクが固定され、正しい破裂圧力を保持して気密性を得ることができるのです。
もしホルダーでディスクがしっかりと固定されていない場合には、ディスクに加わる荷重が変化してしまい、設定した圧力で破裂されない可能性があるのです。
そのため、ホルダーのシート部分がディスクのシート部分にしっかりと固定される必要があります。

②再利用による問題

一度ホルダーからラプチャーディスクを取り外して再度ラプチャーディスクを使用した場合、しっかりと固定されていたシート部の再現性を得ることが出来ません。
そのため、締め付けが不完全になってしまうのです。
そうすると、漏れが止まらなくなったり、設定していた破裂圧力で作動しない可能性があります。

3.まとめ   

メンテナンスなど点検のタイミングなどで一度外してしまったラプチャーディスクは、もう一度同じように締め付けたつもりでも、正常に作動しない可能性があります。
そのため、一度外した場合は再使用するのではなく、新しいラプチャーディスクを設置してください。
設定圧力・温度で確実に破裂させるためにも、再使用するのではなく当社にまずはご相談ください。