運転中、気密試験中のラプチャーディスク破裂の原因と対策

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ラプチャーディスクを締付けるフランジボルトの締付けトルク(締付け荷重)不足

ラプチャーディスクをホルダーに組込み、ホルダーごとガスケットを介してフランジ間に挿入して、フランジの通しボルトを締付けてラプチャーディスクを保持する訳ですが、この時フランジボルトの締付けトルクを無視して取付けていました。
その結果として、トルク不足であったために過早破裂が発生しました。

型式(引張り、反転型)を問わず、ディスクの外周固定が不充分ですと、ディスクシール部が滑ることで固定(境界)条件が変化し、必ず破裂圧力も変化します。特に反転型では顕著に破裂圧力に現れます。

本来締付け(ディスクの押さえ)荷重で管理するものを、トルクに置換えて荷重を管理するようにしています。そこで、ボルト・ナットには、潤滑剤を塗布し、かじり等のないボルトを使用する必要があります。

銘板・成績書に記載してありますトルク値で、取扱い説明書を参照しながらボルト・ナットを少しづつ対称的に尚且つ均等に締付けることで、過早破裂しなくなりました。

図1:フランジボルトの締付けトルク
フランジボルトの締付けトルク ディスク ホルダー このボルトの締付けトルクは 銘板・成績書記載のトルク値で 締め付けてください。 圧力密閉容器

フランジとホルダー間のガスケットに「テフロンむく」を使用して、所定トルクで締付けたが、過早破裂したケースもあります。この場合は、テフロンガスケットのコールドフローにより締付け荷重が低下して、トルク不足と同じ現象となっていました。

ガスケットをコールドフローのない充填剤入り、若しくはテフロン包みガスケットに変更することで、過早破裂しなくなりました。

ファイク取扱い説明書をお読み下さい。