ラプチャーディスクは、破裂精度を保証する為に毎年交換していただくようにお願いしております。
ラプチャーディスクの寿命は、その使用流体、運転条件、使用環境等により異なり、寿命を定量的に出す事ができません。また、一般構造物と異なり、設計圧力や運転圧力に対して安全率を見込むことが出来ません。
そこで開放点検時にラプチャーディスクの外観目視検査で、腐食が確認された場合(腐れ代を含んでいない為)は即交換となります。また、異常な変形、打痕がある場合も交換する必要があります。
また、2011年12月25日制定の「JIS B8226-3:2011破裂板式安全装置 第3部:適用、選定及び取付け」より破裂板の交換周期の決定指針が追記されました。「JIS B8226: 2011 破裂板式安全装置」は2003年に第1版として発行されたISO 4126-6を基とし、技術的内容を変更して作成した日本工業規格です。
以下は追加された内容の抜粋です。
全ての関連する圧力逃し装置又は圧力逃しシステムが機器を過剰圧力から保護する事が、安全の基本です。これを達成するために、機能を常時維持できる安全な使用が重要です。
破裂板は、腐食、汚れ及び/又は他の使用条件によって使用中に性能を維持できないような影響を受ける事がある為、検査の間隔、又は交換周期を設定することが重要です。場合によっては、検査の間隔が法規によって規定されることがある為、適用に応じて特別な考慮を必要することがあります。破裂板は使用を開始して一定期間経過後、仕様要求事項を満足しなくなり、通常運転圧力において破裂するなど、特性が変化する場合があります。このような事態が発生すると予想される期間を決め、交換周期を設定する必要があります。
破裂板の交換周期は、破裂板が仕様要求事項を満足しなくなると予想される期間を超えないことが望ましく、適切な交換周期は、破裂板の使用開始前に設定することが望ましい。
しかしながら、腐食、汚れ及び他の使用条件が不明であり、ある程度の精度で予測できない場合、初期の交換周期は安全性を損なわないように決める事が望ましい。
交換周期の決定方法として、ファイクジャパンでは以下に従って使用後の破裂板の試験を実施しております。
「JIS B8226-3: 2011 B.4.4 使用後の破裂板の試験」
ある期間使用した後、試験及び検査のために、破裂板を慎重に取り外し、適切に梱包し、製造業者へ返却する。寸法の変化、腐食の痕跡、漏れ検査(必要に応じて)、破裂圧力及び他の関連する詳細なデータを記録する。その破裂板の初期の性能記録と比較することによって交換周期を調整することができる。
使用後の破裂板の試験をすることで適切な交換時期を決定することが可能です。