ラプチャーディスクの保全

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ステンレス製のラプチャーディスク、ホルダーが腐食するのですが、良い対策はありますか?

圧力用安全装置としてラプチャーディスクを使っているが腐食がある為か、ラプチャーディスクにピンホールができてリークしたり、過早破裂するトラブルが起き困っている。
そんな腐食性流体をご利用のプロセスには次のようなラプチャーディスクと専用ホルダーの選択ができます。

  1. ラプチャーディスク及び専用ホルダーの接液部にテフロンライニングを施す。
  2. ラプチャーディスクの出入口側にテフロンライニングを施す。
  3. ラプチャーディスク及び専用ホルダーに高級耐食性材質を採用する。
  4. 専用ホルダーにタンタル・ライニングを採用する。

1と2で使用される専用ホルダーのテフロンライニングの厚みは1.5~2mm程度となります。又、破裂圧力に影響のないようにラプチャーディスクのテフロンライニングは0.5mmより薄い場合が多いため、塩素ガスなどの流体はテフロンを透過して、ラプチャーディスクの金属部を腐食してしまうことになりますので注意が必要となります。しかし、テフロンライニングは安価ですむ特長があります。

3の耐食性材質の採用では、SUS316L 及び Hast C などはそんなに高価ではありません。しかし、チタンやタンタルとなると大変高価で製作納期もかなり長くなることがあります。

そこで4のように、ステンレス材の専用ホルダーにタンタル板を特殊加工でライニングした場合、比較的安価で耐食性に大変優れたホルダーを得ることができます。

価格が高いと申しましても高級材を使用した安全弁のコストと比較した場合、ラプチャーディスクの価格はかなり低くおさえられるものです。安全弁のメンテナンス軽減のためにも、耐食材を採用したラプチャーディスクを安全弁の一次側に取り付けて腐食性流体から縁切りすることで、全体的なコストを大幅に圧縮することが可能となります。