ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて
ラプチャーディスクの取り扱い、点検方法
ラプチャーディスクは小さく単純な装置のように見えますが、その取り扱いには細心の注意が必要です。
正しく取り扱わなければ、安全装置として作動しない可能性もありますし、破裂圧力に影響を及ぼす可能性もあります。
そこで、ラプチャーディスクの取り扱いや点検方法について詳しく解説していきます。
ラプチャーディスクの取り扱いが大切な理由
そもそも、ラプチャーディスクはノンメカニカルな圧力安全装置であるため、遠隔操作などを行うことは出来ません。
だからこそ、停電などに影響することなく安全装置として作動するというメリットがありますが、ノンメカニカルだからこそ、設定圧力で必ず破裂開口するようにラプチャーディスクを正しく取り扱わなくてはいけないのです。
もし、取り付けの際に取り扱いを間違えたり、点検を怠ってしまえば、設定圧力でラプチャーディスクが破裂開口しないという可能性や、過早破裂する可能性も出てきます。
ラプチャーディスクの取り扱いの注意点
ラプチャーディスクを正しく作動させるには、まずラプチャーディスク自体の取り扱いに注意する必要があります。
取り扱いの際に注意するポイントは以下の通りです。
ラプチャーディスクのドームには触れない
ラプチャーディスクのドーム部分に触れてしまうと、ドーム部分が変形してしまう可能性があります。
そうすると、初期不整により破裂圧力が変化してしまい、過早破裂を引き起こす原因に繋がります。
ラプチャーディスクを箱から取り出す際や、ラプチャーディスクを取り付ける際には細心の注意を払ってください。
フランジボルトの締め付け加減に注意する
ラプチャーディスクは、フランジの通しボルトを締め付けて保持します。
この締め付け加減でも破裂圧力が変わってしまうため、必ず決められたトルク値で締め付けて下さい。
トルク値が不足していても、締め付けすぎていても過早破裂を引き起こす原因に繋がります。
また、ホルダーの片締めにも注意が必要です。
ホルダー間の隙間が均一になるよう注意し、少しずつ決まられたトルク値で締め付けるようにしてください。
ラプチャーディスクの点検はどのように行われるのか?
ラプチャーディスクを正常に作動させるには、どのように点検すればいいのでしょうか?
結論から言いますと、ラプチャーディスクの点検は、開放点検時に外観目視検査を行うしか方法がありません。
ラプチャーディスクを外して確認すればいいと考える方もいるかもしれませんが、ラプチャーディスクは一度取り付けたら外して再使用することが出来ません。
再使用してしまうと、破裂圧力やリークの誤作動といった危険性があります。
そのため、入念に外観目視検査が行われます。
ラプチャーディスクは年に一度の交換を推奨
ラプチャーディスクの寿命は運転条件や使用環境などによって異なるため、寿命を定量的には出すことができません。
そのため、開放点検時のラプチャーディスクの外観目視検査で腐食や変形などが確認された場合にはすぐに交換をします。
また、腐食や変形などがない場合でも、破裂精度を保証するために年に一度の交換を推進しています。
まとめ
ラプチャーディスクは、配管や容器を守るための重要な安全装置です。
そのため、取り扱う際には細心の注意を払いましょう。
また、変形などラプチャーディスクの異変を感じた場合は交換が必要です。
取り扱いや点検などの疑問については、お気軽にファイク社へお問い合わせください。