ラプチャーディスク / ラプチャーディスクについて

タービンの故障・異常にラプチャーディスクはどのように作動するの?

火力発電や原子力発電などで用いられるタービンですが、タービンは装置を動かすのには欠かすことができません。
何かしらの原因で過剰圧力が発生した場合、ラプチャーディスクを設置していなければ、事故に繋がってしまう可能性があります。
タービンが故障や異常事態になった場合、ラプチャーディスクはどのように作動するのでしょうか?

タービンとは

そもそもタービンがどのような役割を持ち、どのような仕組みで稼働しているのでしょうか?
タービンは発電所などで中心部とも言える存在になっています。

タービンの仕組み

タービンは、エネルギーを動力に変えて動かすことができる原動機です。
エネルギーを受ける羽と、その駆動力を伝える軸や歯車から構成されています。
また、ガスや蒸気にも利用されていますが、この場合には空気を吸い込んで圧縮するための装置が付きます。
圧縮された空気は燃料の熱で膨張し、羽へと空気が送り出されることでエネルギーを伝えることができるのです。

タービンの役割

タービンが回転することで、エネルギーを起こすことができます。
エンジンとしても用いられており、車や飛行機などさまざまな物体を動かすことに利用されています。
タービンが最も活用されている場所は、発電所です。
風力や水力だけではなく原子力や火力まで、これらはタービンによって発電機を稼働させています。
つまり、タービンが正常に稼働しなければ発電所に多大なる影響が与えられてしまいます。

ラプチャーディスクによる保護とは

タービンの稼働が発電装置の稼働を左右することが分かりましたが、ラプチャーディスクはタービンをどのように保護することができるのでしょうか?
過剰圧力など予期せぬ事態が起こった場合での保護が目的となります。

タービンが故障するとどうなるのか?

もしタービンが故障した場合、装置の内部では流体が制御されない状態になってしまいます。
すると異常昇圧や温度上昇が発生し、圧力容器自体が耐えきることが出来ずに事故に繋がってしまうのです。
事故が起これば、容器内の流体が漏えいすることで二次災害が起こってしまう恐れもあります。

ラプチャーディスクの役割とは

ラプチャーディスクは、破裂板とも呼ばれていることから分かるように、破裂することで容器の過剰圧力を逃がすことができる装置になっています。
ノンメカニカルなので、予め設定した温度と圧力になると作動する仕組みとなっており、電源が喪失してしまった場合でもラプチャーディスクは作動することができます。
いわゆる最終的な安全装置としての役割を果たすことができるのです。

タービンの故障や異常に対するラプチャーディスクの働き

何らかの原因で制御装置などが作動しない場合、圧力の上昇によってタービンは加速されていきます。
また、反対にタービンの故障によって回転負荷が増えてしまい、圧力が急上昇するという場合もあります。
そうすると、タービンは吹き飛んでしまい、事故を引き起こします。
こういった事故を防ぐことができるのが、ラプチャーディスクになります。

まとめ

ラプチャーディスクは、タービンの故障や異常から機器を守るための安全装置です。
ノンメカニカルだからこそ機械だけでは制御が難しい事態にも対応することができるので、タービンの故障・異常にはラプチャーディスクの設置が必須と言えるでしょう。