エクスプロージョンベントについて

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機器が屋内にある場合、エクスプロージョンベントを屋内に設置して利用することはできますか?

まず最初に、エクスプロージョンベントの基本的な使用法は、爆発の大気放散になりますが、機器が屋内にある場合には、エクスプロージョンベントから火柱が放出され屋内が火災になるため大気放散では利用できません。
利用するために、二つの追加対策が必要になります。

1:放散ダクトを設ける方法

エクスプロージョンベントから屋外の壁までを導く放散ダクトを設置する方法があります。しかしながら、放散ダクト内で未燃焼の粉体が二次爆発を起こすため、放散効率が阻害され機器に爆発圧力が押し戻される問題があります。

これを考慮した機器耐圧を逆算する相殺式を使用した場合、機器の耐圧は少なくとも100kPaG以上が必要となり実用的ではありません。一部の流動層乾燥機のように、機器耐圧が200kPaG以上ある場合などでは、利用可能と言えます。

2:爆発消炎ベントを追加する方法

エクスプロージョンベントに爆発消炎ベントを被せることで、火炎を消炎した安全な状態で爆発圧力を屋内に放散することができます。ただし、爆発消炎ベントの追加により、20%~40%の放散効率低下が発生するため、より広い放散面積が必要になります。